魔法学校☆アルミラージ

 「……雷ですって?」驚いて振り向いたのは、窓際に飾られた花瓶に入った黄色い薔薇の絵を描いていたルラチルビットクオーツ学園の学園長・エレノアだ。

エレノアの近くでいつものようにハープを演奏していた小さなピンクの花の妖精フランフランもびっくりして演奏を止めると会話が聞こえてきた方を振り向いた。

相棒の水晶玉を胸元で大事そうに抱えていたリリーは「はい」と頷いた。リリーの隣には薬学担当教師のジェイデンも居た。

「私の相棒の水晶玉が言ったのです。気まぐれで本当に危機が迫った時にしか色んなものを見せてくれないこの子が…」

「その雷はいつ起こるの?」

「そこまでは分かりません。ただ、先程こちらに来る前にスフェーンにも話したのですが、その雷は何かがきっかけでこの学園に呼び寄せられるもののようなのです。ただそのきっかけも今のところ何かは分かっていません」とジェイデンがはっきり答えた。

「リリー、貴方の占いはよく当たるわ。先月他校で行われた文化祭にお呼ばれした時、私がお気に入りの黄色のドレスを着て行こうとしたら貴方は『全く同じドレスを着て来る方がいらっしゃるので、今日は青色にした方が良いと思います』と言っていたこと、ちゃんと当たっていたしね。それにミントグリーンベリルが食べようとしていた肉まんにスフェーンの指輪が混ざっていた事なんかも当たっていたわ。だから貴方の話しは信じましょう」

「ありがとうございます」

「でも…雷はどうして我が学園に現れるのかしら…?まさか誰かが我が学園に呪いをかけている…それかこんな事考えたくないけれど我が学園に在籍している誰かが雷を落とそうと企んでいるのかしら?どちらにせよ早急に原因を突き止めなければならないわね」

「キュイキュイィ〜」不安になったのかフランフランがエレノアの元に飛んで来て抱きついた。

「あら、怖いの?大丈夫よ、私達が守ってあげるから」

エレノアは穏やかに微笑むと震えているフランフランの頭を指先で優しく撫でてやった。