「あ、あのね、実は前から私、リュカくんの事…」
そこへ「はいはいリュカは先約あるからごめんねぇ?」と、エミリーが割って入ってきた。
エミリーはリュカの腕に自分の腕を回すと、さっさとその場から離れるようにリュカを引っ張って行った。
残された女の子達はポカンとしていた。
「おいエミリー、先約ってなんだよ?お前マール達とケーキ食いに行ったんじゃなかったのか?」
「だってマール達ったら、他所のクラスの女の子達に声かけられるなり、鼻の下伸ばして着いてっちゃったんだもん!それにスイフォンもオーブリーにダンスバトルの申し込みされて『絶対負けねぇ!』ってムキになって一緒にダンス始めちゃうし、アシェルとカロリーナはジェイデン先生とパフェ作りしちゃってるし、それに…」
「つまり“ぼっち”になったって言いたいのか?」
「そう、それ!1人じゃ寂しいからおんなじぼっちのリュカのとこに来たってわけ!」
「俺は別にぼっちじゃないから」
「嘘!ルイスにレイ取られて落ち込んでたくせに!」
「取られたって…落ち込んでないし」
「あら?リュカってレイの事、好きなんじゃなかったの?」
「あぁ、好きだよ」
「ほら、やっぱり」
「でもそれは恋愛的な意味じゃなくて、親友として、相棒として好きって意味」
リュカは階段を降りて行くと近くのテーブルに並んであったカップケーキをひとつ取って ぱくっ と食べた。
エミリーも着いてくると、銀の皿の上に並べて置かれてあったハート形のピンクのチョコレートを取って口の中に入れた。



