魔法学校☆アルミラージ

「今日こうして会えたのも何かの縁。うちは時間関係なくずっと店は開けっぱなしだから満足するまでゆっくりして行くと良い。あぁ、でも2階にあるパンダ柄の花瓶に入った黄色い薔薇には触ってはいなけないよ。“棘”があって危ないから……。じゃあ私は仕事があるから奥の部屋に居るよ、何か欲しい物が見つかったら声をかけておくれ」

軽くウインクしてそそくさと奥の部屋に行ってしまったリーフを見て「勝手な爺さん」とリュカは文句言った。

「レイ、今のうちに帰ろう。こんなとこに居たってただ時間の無駄になる」

「待ってリュカ」とレイは玄関に向かって歩いてこうとしたリュカの腕を掴んだ。

「なんだよ?」

「私、さっきリーフさんが言ってた黄色い薔薇ってやつ見てみたい」

「はぁ?正気か?お前さっきのあの爺さんの言い方怪しいって思わなかったのか?」

「でも気になるんだもん」

「じゃあ1人で見に行けよ」

「一緒に見に行きましょうよ!」レイはリュカの腕を引っ張った。

「おいっ、引っ張るな!服が伸びるだろ!」

レイは嫌がるリュカを無理矢理引っ張って歩かせると歩くたび足元で白い砂のようなものが舞う埃まみれの階段を上って2階に向かった。

「わあ…!…こっちも色んなものが置いてあるわね!これは何かしら?…眼鏡?」

棚の上に置いてあった眼鏡を取ってそれをかけた姿をリュカに見せると「そんな事してないでさっさと黄色い薔薇見つけろよ、いつまでも帰れないだろうが」とリュカは言ってレイから眼鏡を取り上げた。

「何でそんなに帰りたがるのよ?見た事ないものたくさんあって面白いじゃない!」

「……家で弟が待ってんだよ」

「あっ…そっか。そう言えばリュカって10歳の弟が居るんだっけ。ノア君だよね?ごめん、私1人ではしゃいで自分の事ばっかりで…」

「ノアは8歳。今日家で婆ちゃんと2人で居るから早く帰って来てって言われてんだよ」

「指切りして来たんだ、リュカって優しいよね」

「言われただけ。…おい、リーフさんが言ってた黄色い薔薇ってあれの事じゃないか?」

窓際のテーブルに寂しそうに置かれてある黄色い薔薇をリュカは指差した。