最強女子にも帰る場所がある~Choice your back home~

 しかし、困ったことに私はサッカーの初心者である。

 主なルールすら知らない。

 そこで、図書館でサッカーのルールが書いてある本を探しに行く。


「……たくさんある…。」


 図書館に来れたしサッカーの本だって見つけれた。

 しかし、サッカーに関する本が多くてどれを読めばいいか分からない。

 ということで、


「片っ端から見ていくか…。」


 なんとなく詳しく書かれていそうな分厚い本を手に取る。

 しかし、専門用語がたくさんありすぎて全然頭に入らない。

 分厚い本を本棚に戻し、今度は“プロが教えるサッカー”と書かれている本を取る。

 パラパラと捲っていると、


「ん?」


 本のページに影が差して、隣を見れば中学生とは思えないぐらいの体格がいい男子がいた。

 その男子は筋トレの本を抱えていた。


「その本より、こっちの本のほうがイラストや図があって分かりやすいと思う。」


 サッカーの本を差し出してくれた。


「……ありがとうございます。」


 本を受け取るも、目はその男子に釘付けだった。

 均整の取れた体…まさに理想で一切の無駄が無い。

 ボスが見たら大喜びでスカウトしそうだ。

 しかも、筋肉は一朝一夕で身に付くものではないからちゃんと努力をしているのだろう。


「なんか俺の顔に付いているか?」

「いえ、何も…。」

「そうか。」


 そう言ってその男子は図書館のカウンターの方に行った。

 後に聞いた話、あの体格のいい男子は私の一個上の学年の三年生で草野霞さんというらしい。

 蘭と同じくサッカー部に所属している。

 ちなみに、あの肉体美や頼もしさ、ふとした笑顔のギャップにやられてしまう女子がたくさんいて、影では『野獣先輩』と言われているみたいだ。

 そして、兄貴分として男子からも慕われている。