最強女子にも帰る場所がある~Choice your back home~

 そして、冬休みが明けても蘭とは話すことはなかった。

 とうとう明日は霞先輩が卒業してしまう。


『えぇい!優男の皮を被った最低男め!千佳さんを返せ!』

『君か。あのとき結婚式に来ていただろう。君が見た通り俺は千佳と愛し合ってんだよ。』

『なわけあるかぁ!』


 千佳さんを誘拐した夫対ブルース大西☆の殴り合いが始まる。


「頑張れ!そこっ、アッパーくるよ!あっ、ノーガードはマズい…。」


 つい夢中になって応援してしまう。

 しかし、そんな中玄関のチャイムの音が響く。

 テレビを切って、玄関へ向かう。


「はい。」


 こんな夜分に誰だろうか、と思いながらドアを開ける。


「はぁ、はぁ…。夜分遅くにごめん。」

「え、雪斗?」


 ドアの目の前には息を切らし、冬なのに汗だくになった雪斗だった。


「いいか、落ち着いて聞け。蘭が誘拐された。」

「っ!?」


 体に電流が走ったような気がした。


「蘭を攫ったのはハデース…。美夜を狙うやつらだ。」


 ハデース。

 怒りがこみ上げるのと同時に、冷静でいようと心がける。


「……分かった、すぐに準備する。」

「あぁ。俺はこれから皆と車を呼ぶ。」

「了解。」


 パジャマから動きやすいジャージに着替える。

 そして、カスタマイズした銃と今回は弾丸サイズの発泡スチロールを用意する。


「準備できたよ。」

「あぁ。じゃ行こうか。」

「うん。」