最強女子にも帰る場所がある~Choice your back home~

 あれからあれから数日経った。

 私はと言うと、大道具係をしながら衣装も作る。

 しかし、一応出来上がったものの蘭に試着をしてもらいたい。

 私が裁縫の手を止めて席を立って、蘭のところに行く。

 しかし、蘭の友達に阻まれた。

 まるで、私の動きを観察していたみたいだ。


「つ、月下さん。蘭に何か用事があるの?」

「これ、蘭に渡してほしくて。衣装出来たから。試着してもらいたいの。」

「あ、あぁ…。俺らで渡しとくよ。」

「そっか、ありがとう。」


 席に戻ると、その一連を遠目から見ていた女の子が


「まじ、蘭が可哀想。」

「自分から振ったくせに。」

「ありえない。なんであそこまで無神経なの。」


 と声が聞こえる。

 どうやら、私は蘭を振ってはいけなかったらしい。

 私がここ数日分かったことは、傷つくと分かっていながらも皆恋をしてしまう、ということ。

 なんて、めんどくさいのだろうか。

 傷つくぐらいなら恋をしないほうがいいのに。

 その日の夜はブルース西成☆のドラマが放送されていた。


『おい、大西。これでお前女に振られるんの何回目だよ。』

『うるせー!!俺だって、振られたくて告っているわけじゃないんだよ!』


 その言葉がどこかに刺さる。

 でもそれがどこに刺さったのか、分からなかった。

 しかし、次のシーンではそんなの忘れていた。


『はいはい、というわけで。俺は大西が振られるのに賭けていたから、お前ら一万円ずつよこせよ。』

『またみっちゃんの勝ちかよ。』

『ひでー!お前ら!人の一生に一度の恋路を賭けにして遊ぶなんてよ!』


 ブルース大西☆の間抜けな顔がドアップされて映し出される。


「ふふっ。」

『一生に一度の恋路とか言ってまた次の女を見つけ次第告るんだろ?』

『なわけあるか!俺はそこまでクズな男じゃない!俺は春子さんを絶対に忘れられないんだ!彼女こそが運命の相手!』

『はぁ、こいつ…。』

『次回、第二話!大西、再び恋に堕ちる!?絶対見てくれよな!』