最強女子にも帰る場所がある~Choice your back home~

 翌朝。


「あった!僕のリュックあった!」


 あの後、私は英の枕元にリュックを置いてあげた。

 目が覚めて大事なリュックが傍にあって、英は満足そうだ。

 しかし、あのリュックに何が入っているのだろうか?


「ねぇ、そんなに大事なものが入っていたの?」

「うん!大事なものだよ。」

「どんなものなんだよ、それ。」


 蘭が英のリュックを取って、中を漁る。

 全く、英も強引なところがあるけど、蘭も強引だ。


「蘭、人のものは漁らない。」

「だって、気になるじゃん。……ん、なんこれ?」


 古びたタンポポ柄のお守りがリュックから出てきた。

 それは懐かしいもので、


「そのお守り…。」


 私はすぐに分かった。


「まだ持っていたの?」

「だって、美夜ちゃんがくれたものだから。」


 それは卒園式で私が英にあげたお守りだった。

 児童養護施設育ちと言えど、保育園には通えていた。

 私と英はそこで出会った。

 英は男子達によくイジメられてよく泣いていた。

 そんな英を私が助けたのがきっかけだった。

 そして、私が卒園する日。


『うぅっ、美夜ちゃんがいなくなるのやだ!』

『うん。私も英と離れるの嫌だよ。』

『じゃあ、僕と一緒にいてよ!』

『それはできないの。』

『やっぱり、美夜ちゃんは僕が嫌なんだ。』

『違うよ。』

『じゃあ、なんなの!美夜ちゃんがいなくなったら僕、またイジメられちゃう…。』

『泣かないで、英。じゃあ、これあげる。』

『……お守り?』

『そのお守りが英を私の代わりに守ってくれるからね。それに、離れるって言ったってたったの一年だよ。あっという間だよ。』

『本当に?』

『本当だよ。』


 と言って私が泣きじゃくる英にあげたものだった。

 思い出に浸っていると、あっという間に解散する時間になって、


「皆、ありがとう。楽しかった。」

「俺も。」

「またしよう。」

「次はサバイバルじゃなくてキャンプをしような。」

「あっという間だったね~。」


 今年の一番の思い出はサバイバルだった。