最強女子にも帰る場所がある~Choice your back home~

 さて、本格的に梅雨に入り始めた時期になった。

 制服も冬服、中間服を経て夏服に変わり、校庭にはアジサイが咲いている。

 しかし、湿気で廊下の床はたくさん滑り、それにはしゃいでいる男子もある一定数いる。

 その代表が、


「美夜、廊下まじで滑るから鬼ごっこしようぜ!」


 この怒られることを予想せずにニコニコと私を誘う、蘭である。


「廊下は滑って危ないよ。」

「意外といけるって。」

「滑るだけじゃなくて衝突でもしたりしたら危ないでしょ。」

「ちぇ、ノリ悪。」

「月下さ~ん、先生が職員室に来るように呼んでたよ~。」

「分かった。」


 クラスメートにそう言われて、職員室に向かう。

 一方私がいなくなったクラスでは、


「……しかし、月下さんって天然だよね。」

「あ?」

「蘭があれだけアピっても見向きもしないもん。」

「それは分かんねえだろ!これから見向くかもしれないし!」

「……ほーん。」

「というか、そもそも俺はあいつのことそういう風に見てないからな!」

「はいはい、そういうことにしておくよ。」