最強女子にも帰る場所がある~Choice your back home~

 そんなある日の夜。

 電話がやって来た。

 掛けてきた主はボスだった。


「もしもし、ボス。」

「久しぶりだな、美夜。」

「はい。」

「学校はどうだ?うまくいっているか?」

「はい、楽しいです。」

「そうか。」


 ボスが小さく息を吸っているのが聞こえる。


「で…。本題だが、ジェヘナに命令だ。一週間後、抗争が始まる。場所は商店街近くの廃工場だ。そこで、ジェヘナには仁極組の若頭、白河雪斗の護衛を正体がバレずに護衛しろ。もちろん、誰も殺すなよ。」

「はい。」


 そうして、電話が切れた。

 白河雪斗を正体がバレずに護衛しろか…。

 というより、雪斗君ってヤクザの若頭だったんだ。

 そういえば雪斗君って中学生でテニス部で成績優秀で…。

 まぁ、いっか。

 雪斗君が何者であっても守るのは変わらない。

 それが、私に今回与えられた任務なのだから。

 ソファーの上で背伸びをしながら考え事をする。


「どうして、ボスは私にこの命令をしたんだろ。」


 夜汰烏には私以外にたくさんの優秀な殺し屋がいる。

 しかも、仁極組と夜汰烏は客と業者のような関係だ。

 仁極組から頼まれた人物を夜汰烏が殺す…。

 
「ま、いっか。」


 ボスが仁極組にどんな思い入れがあろうと私はボスからの任務をこなすだけだ。