最強女子にも帰る場所がある~Choice your back home~

 さて、そろそろ梅雨の時期がやってくるこの頃。

 世間一般の女子は髪を気にするようだ。

 なのでクラスの女子を見て、私も髪を気にする。


「美夜、何やってんの…。」


 隣にいる蘭にそのシーンを見られたみたいで、まるで奇人を見るみたいに見られた。


「いや、この時期は皆髪の毛を気にするみたいだから。」

「それはロングヘアか縮毛かけているような女子がすることじゃん。」

「詳しいね。」

「妹がいるからな。」

「意外…。」


 なんだろ。

 女子として負けた気が…。


「そういえば、知っているか?」

「何を?」

「最近、料亭で事件が起きたんだって。それで、その犯人が“ジェヘナ”っていうんだって。」

「へー、その“ジェヘナ”って人、すごいの?」

「聞いたところによると、見境なく殺す殺人王なんだって。」

「へー…。」


 最近、世間は“ジェヘナ”という人物の話題で持ちきりである。

 それは、仁極組と呼ばれているヤクザ達を料亭で襲撃し大量殺人した、という理由である。

 しかし、“ジェヘナ”は私が殺し屋時代にそう呼ばれていた名前であって、私は大量殺人していない。

 というか、その日は散歩(パトロール)も行かずに、ブルース西成☆が出ているお笑い番組を見ていた。

 なので、“ジェヘナ”が犯人なのは違うし、あり得ない。

 とすれば、誰かが“ジェヘナ”を騙っているとしか思えない。


「最近、世の中物騒だよね。」

「それな~。あ、今日の体育テニスあるじゃん。勝負しようぜ。」

「え?テニスしたことない。」

「はぁ!?前の学校とかでしなかったのかよ!?」

「うん…。体調崩しちゃって…。テニスアレルギーなのかも…。」


 ゴホッとわざとらしく咳をする。


「んなわけあるかぁ!」