静かなる、恋の包囲網

「俺が現れたことで、自分だけが知る塔子を奪われた気になって、行動がエスカレートしていったんだ」
「そんな…」

やはり塔子には理解できない。

「すまない、俺のせいだな」
「違いますよ」

雄平は何も悪くない。
もちろん塔子に非もないが、もう少し行動には用心するべきだったのかもしれない。

「いずれにしても、警察に知らせたから、もう二度と塔子の前に現れることはないだろう」
「ありがとうございます」

気持ち悪さは残るものの、ストーカーの件もこれで一安心だ。