結局眠れないまま朝を迎えた。
塔子の疑心暗鬼は募るばかりで、そのうちに何が真実で何が嘘なのかわからなくなった。
「塔子、おはよう」
キッチンに立つ塔子に、いつもの時間に起きてきた雄平が優しく微笑みかける。
「おはようございます」
何食わぬ顔で返事をしたものの、塔子の顔は幾分こわばってしまった。
「眠れなかったのか?」
「え、ええ」
察しの良い雄平のことだから、塔子の変化に気づいたようだ。
心配そうな顔をしているが、今塔子が何を思っているかまではきっとわからないだろう。
「体調が悪ければ、仕事を休んでもいいんだぞ」
静かに告げる雄平に、塔子は首を振った。
「大丈夫ですよ。自分の体調は自分で管理できますし、雄平さんに迷惑をかけるようなことはしませんから」
こんな言い方は塔子らしくないと、自分でもわかっているが、今はどうしても素直になれなかった。
「どうしたんだ、何かあったのか?」
いぶかしげな雄平の表情。
「どうもしません」
いっそのこと正直に杏との関係を尋ねてしまえたら、どんなに気が楽だろう。 しかし、塔子にはそれができなかった。
塔子の疑心暗鬼は募るばかりで、そのうちに何が真実で何が嘘なのかわからなくなった。
「塔子、おはよう」
キッチンに立つ塔子に、いつもの時間に起きてきた雄平が優しく微笑みかける。
「おはようございます」
何食わぬ顔で返事をしたものの、塔子の顔は幾分こわばってしまった。
「眠れなかったのか?」
「え、ええ」
察しの良い雄平のことだから、塔子の変化に気づいたようだ。
心配そうな顔をしているが、今塔子が何を思っているかまではきっとわからないだろう。
「体調が悪ければ、仕事を休んでもいいんだぞ」
静かに告げる雄平に、塔子は首を振った。
「大丈夫ですよ。自分の体調は自分で管理できますし、雄平さんに迷惑をかけるようなことはしませんから」
こんな言い方は塔子らしくないと、自分でもわかっているが、今はどうしても素直になれなかった。
「どうしたんだ、何かあったのか?」
いぶかしげな雄平の表情。
「どうもしません」
いっそのこと正直に杏との関係を尋ねてしまえたら、どんなに気が楽だろう。 しかし、塔子にはそれができなかった。



