―――杏?
間違いなく塔子の耳にはその名前が聞こえた。
そして思い浮かんだのはただ一人。
自分のことを慕ってくれる可愛い後輩で、唯一信頼できる相手。 実際昨日だって、塔子は杏に救われた。 しかし……
塔子はいつの間にか体が震え出した。
―――まさか杏ちゃんが。
込み上げる感情は、杏に限って裏切るわけがないという絶対的な信頼。 その反面、自分の耳に聞こえてきた「杏」という名前は、他に思い当たる相手がいない。
「わかった、また連絡する」
雄平の書斎の前で立ち尽くしていた塔子は、雄平の電話が終わったことで、はっと我に返った。
―――ダメだ、雄平さんに気づかれる。
足音を立てないように急いで寝室へと戻りながらも、頭の中に浮かぶのは杏の顔。
昨日の夜、二度と杏のことを疑うことはしないと決めたはずなのに、今また塔子の心はかき乱されていく。
間違いなく塔子の耳にはその名前が聞こえた。
そして思い浮かんだのはただ一人。
自分のことを慕ってくれる可愛い後輩で、唯一信頼できる相手。 実際昨日だって、塔子は杏に救われた。 しかし……
塔子はいつの間にか体が震え出した。
―――まさか杏ちゃんが。
込み上げる感情は、杏に限って裏切るわけがないという絶対的な信頼。 その反面、自分の耳に聞こえてきた「杏」という名前は、他に思い当たる相手がいない。
「わかった、また連絡する」
雄平の書斎の前で立ち尽くしていた塔子は、雄平の電話が終わったことで、はっと我に返った。
―――ダメだ、雄平さんに気づかれる。
足音を立てないように急いで寝室へと戻りながらも、頭の中に浮かぶのは杏の顔。
昨日の夜、二度と杏のことを疑うことはしないと決めたはずなのに、今また塔子の心はかき乱されていく。



