シークレットボーイズ


「別れましょうなんてもう言いません」

「ぜひそうしてください。僕もそんなに心臓は強くないのでね」

「心臓強くないって…」

ぼそぼそ言い返してると戸神くんはさっき首を横に振った時に落ちてきた目にかかった私の前髪指先ですくうとそれをさらっと耳にかけてくれた。

「貴方の髪…サラサラですね」

「あ…シャンプー新しいのに変えたら何か髪の調子良くなったみたいで…」

「……。…明日、何も用事がないんです」

「え?」

「ここのところ家の(殺しの)仕事で全く休みが無かったので、たまには休憩して良いと父から1日休みを頂きました」

「そうなの…!?…良かったね!じゃあ明日はゆっくり…」

「今野さん、明日は?」

「わ、私は基本土日は休みだから…えっと…明日は休みです…」

土曜日だし。部活ないし。

てっきり戸神くんはいつも通り家の仕事だと思ってたから1人で映画でも観に行こうかなって思ってたんだよね…。

ちらっと戸神くんを見ると戸神くんは相変わらず無表情のままだ。黙って見つめられ続けるとどうしたら良いか分からなくなるからちょっと困る…。