シークレットボーイズ


夕焼けに照らされる桜の木を見つめながらそんな事考えてたらまた泣きそうになったので頭を横にぶんぶん振った。

戸神くんとはもう終わったんだから戸神くんの事はもう考えちゃだめ!

深呼吸してペットボトルの蓋をしめて携帯を開くとメールはまだ未読のままだった。

「……忙しいから仕方ないか…ん?」

今朝半分寝ぼけていたせいで気付かなかったみたいで、携帯の留守電にメッセージが来ていたのに今気付いた。深夜2時過ぎくらいのやつだったみたいでその時間は私がとっくに深い眠りについてる時間だった。

「誰から…って…え、戸神くん?」

留守電が戸神くんだった事に驚いてどきどきしながらボタンを押して携帯を耳に当てると「戸神です。遅い時間にすみません」と戸神くんの声が聞こえてきた。

『今ようやく用事が終わりました。何だかドッと疲れてしまって…そしたら急に貴方の声が聞きたくなったので電話をしてしまいました。何でなのか自分でも分かりませんが、どうしても貴方の声が聞きたくなりました。こんな性分ですから気の利いた事何ひとつ言えないどころか不安にさせてしまうばかりで貴方が喜んでくれる事も分からず何ひとつ貴方にしてあげられる事がなくて本当に申し訳ありません。ですが、これだけは忘れないでいてください。どれだけ離れた場所に居ても僕はいつも貴方を想っています。誰かに対してこんな気持ちになったのは生まれて初めてでまだ自分でも自分の感情に戸惑ってしまう事ばかりですが
ーーー貴方が好きです』

「……戸神くん」

何で私なんか…

私なんかと居たって何も良い事なんてないのに…。

戸神くんがあまりにも優しい声で言うからまた涙が溢れてしまった。