シークレットボーイズ


「…あ、あの、戸神くん」

「はい、何でしょう?」

「今何考えてる?」

「特に何も」

「そう…」

何も考えてないのは考えてないでそれはそれでちょっと困るんですけど…。

じー…っと店頭に並んであるボディケア用品を観察するように眺めてる戸神くんの横顔を見て思わず苦笑いがこぼれた。

「ん?今野さん、どうしました?」

「えっ?」

「困ったように笑ってるので、気になって」

貴方のせいです。なんてはっきり言えない私は鶏小屋の隅っこで小さく丸まった臆病者…。

「あ、もしかして何か困り事ですか?」

貴方の事でね。とも言えない。…この人、自分の事には疎いくせに他人の感情だけはすぐさま超敏感に察するの何で何だろう?それならそれくらい、同じくらいもっと自分自身の事にだって敏感になってほしい…。