シークレットボーイズ


「…戸神くんの事考えてたら会いたくなってきちゃったな…」

このショッピングモールに来てたりしないかな?

居るはずないのを分かっていながら今何処に居るか分からない戸神くんの顔を思い出しながらボディソープのボトルを手に取って眺めてると「今野《こんの》さん」と誰かに肩をトントンとされた。

聞き覚えのある声にゆっくり振り返るとスーツ姿の戸神くんが立っていた。

「とっ、戸神くん!?こ、こんにちは…?」

「はい、こんにちは」

…この表情はどう言う表情だろうか?優しい口調と反対に表情は無表情のまま。私に会えて嬉しかったのか、残念だったのか、それともどっちでもないのか、さっぱり分からない。

「…えっと……そのスーツ…今日何かあったの?」

「えぇ、そうですね。親戚の集まりがありまして」

「そ、そうなんだ。…似合ってるよ、かっこいい…」

「ありがとう。今野さんの今日着てるお洋服もとてもよくお似合いですよ」

「あ、ありがとう…」

同い年だけど戸神くんはちょっとお兄さんって感じ。

誰が相手でも話す時はいつも敬語で仕草もいちいち丁寧だから、恋人…自分の彼氏だけど話しをする時はまだちょっと緊張してしまう。