シークレットボーイズ


数あるサイト、マッチングアプリとか何とか今流行ってるお見合い的なサイトで知り合ったわけでもない。本当にただ偶然のきっかけで付き合う事になったなんて…

「人間生きてると何が起こるか分からないもんなんだなってちょっと別な意味で怖くなるよ…」

『風邪、引きますよ』

『えっ?』

たまたま部活練で帰りが遅くなった土砂降りの夜。

あの日の昼間はめちゃくちゃ良い天気だったから傘を持って来てなくて、最終電車もバスも乗り遅れて 明日明後日部活休みだからもう良いやってコンビニ袋に鞄だ携帯だを突っ込んで水が入らないように縛って胸に抱えて走って帰ってたら、通り過ぎってった満員マークのランプがついたタクシーに泥水ぶっかけられて、

もう嫌だって半泣きになってたら、何かのパーティーの帰りだったのかスーツが似合う氷タイプみたいな見た目した紳士と鉢合わせて、それが戸神くんで、

そしたら傘に入れてくれてそのままじゃ風邪引くから家に寄って行きなさいって言われてついてって、お風呂貸してもらって服も貸してもらってあげく下着までコンビニで買ってきてもらってご飯も食べさせてくれて…もっと好きになっちゃってて…

……と言うか今よくよく考えるといくらずぶ濡れで寒かったからって男の子の家に素直にお邪魔させてもらうって普通危ない事だよね。よく着いてったな、あの時の私。

……まぁ、戸神くん真面目だから何にもしてこなかったから良かったけど。もしあれが戸神くんじゃなかったら今頃私どうなってた事だか…。