「お口チャックします」
「分かったら宜しい」
「っス」
「…ったく」
人の事だと思って面白がりやがって…。
『スマイル下さいっ!』
ぴょんぴょん飛び跳ねるような笑顔で毎回会いに来るあの子の顔を思い出してまたため息がこぼれた。
あんなのの何処が良いってんだよ、全然まだ子供だろうが…。
『……私本当に好きなんです。…宮原さんの事が本気で好きなんです!毎日夢で見ちゃうくらい大好きなんです!』
『ったく…しょうがねぇ奴だね。あんた本当馬鹿だよ。こんな口も性格も悪い俺なんかに惚れるなんて』
『宮原さん…』
『ほら、もっとこっち来な。俺が大人の恋ってやつを仕方なく教えてあ・げ・る・か・ら♡』
『宮原さ〜んっ!!♡』
……「……って、ちょ、ちょっと、ぎゅってすんなよ!しなくて良いんだよ!何してんだよ、俺の馬鹿ぁ!!」
はっ として目を開けると外からブロロロロ〜と新聞屋がバイクを走らせる音が聞こえた。



