シークレットボーイズ


こっちの気も知らないで安心して ふんふ〜ん♪ なんて隣で鼻歌歌ってる牧野さんをちょっと睨んで 食べ終わったおにぎりの包装紙をコンビニ袋にガサッと突っ込むと、別のとこに移動しようと思ってそれを持って立ち上がった。

「あっ、白井先輩何処に行くんですか!?」

いちいち相手してたらキリがない…。無視だ無視。

「白井先輩ってば!待って下さいよ!私も一緒に…」

それにしても良い天気だな…。昨日まで大雨だったのが嘘みたいだわ…。

制服のジャケットの内ポケットからスマホを取り出すと、ロック画面に『おーい、ヒツギ?』とロウからメールが入っていた。

約束していた時間を過ぎても電話をかけてこないから心配してメールしてきたようだ。

柔らかく吹いてきた風で会社前に咲いてる桜の木が揺れてるのを見上げながらメールの返信の文字を打ってると 追いかけて来た牧野さんが「わぁ綺麗っ!」と僕の隣にちゃっかり並んだ。

「白井先輩、桜、満開です!」

「知ってる」

今同じの見てるから。

黙ってメールの文字を打ってると牧野さんは携帯を僕の方に向けてカシャカシャと写真を撮り始めだした。

「…何してんの?」

「桜と一緒に居る白井先輩を撮影してます!」

「無許可で撮るのやめて下さい。事務所通してからにして下さい」

事務所なんて入ってないけど。…いや、一応Fとジュリアンファミリーには所属してるけど…。