君と一緒に明日へ行く


「べつにあゆがいるからやりたくないとか思わないし、あれは俺の意思だから。」

やっぱり優斗っておかしい。私が嫌いなはずなのにこんなにも助けてくれる。

私が嫌いなら自分の意志でも立候補したりしないと思う。するなら成績のためとか。

でも優斗って成績を気にするような人じゃないから。頭はいいけど。

やっぱりわざと?優斗はどう思って私を助けているんだろう。もしかして私みたいにいじめられてて無理やり・・・?

いやそれはないな。やっぱり優斗もみんなとおんなじで私を嫌な気持ちにさせたいんだよね。

優しくさせといて最後にひどいことをしたり言ったりするっていう方式だと・・・思う・・。

私は家の前の信号が赤だからそこで止まり口を開いた。

「優斗って私のこと嫌いなんでしょ。ならみんなみたいに軽蔑したり、無視したりすればいいじゃん。なのになんでこんなに私にやさし
くしてくれるの?同情してるつもり?余計なお世話だよ!嫌いに人に同情とかお人よしにもほどがあるよ。ほんとに私は優斗だけは裏切
らないって思ってたのに優斗にも嫌われてるってわかって最悪だったんだよ。なのに優斗が優しくするせいで私はつらいの!もう私にか
かわらないで。優斗のせいで私は・・・・・!!」

私の叫び声がまだ少し明るい街に響く。私はまだ赤信号だった横断歩道をはしって横切ろうとした。

もう知らないもう知らないもん。優斗なんか知らないもん!

「あ、あゆ俺は違う!そんなこと思ってない!」

後ろから優斗の叫び声がするけどどうでもいい。私はそのまま走り去ろうとした。

「あゆ!!あぶない!!!」

「・・・・え?!」

私はその時世界が一瞬スローになったように感じた。向こうからくる車も歩いている人も全員スローになっていた。

あ、私死ぬんだ。

私はもうあきらめて目をつむった。そしたら横から衝撃を感じた。

「・・・・・・いった。」

・・・・くない。いや、痛いは痛いけど思ったより痛くなかった。

ん?なんだろう。私の横がなんか騒がしい気がする。なんだか大丈夫!?って声も聞こえる気がする。

誰かが私の代わりに事故にあったとか!?

私は背筋が震えた。おそるおそる横を向いてみると、目の前に黒い車と少し先で頭から赤い液体を流している男の子が見えた。

「・・・・・・・ゆうと?」

私は少し今の状況を理解するのに時間がかかったが、すぐに正気に戻り今起きていることの重大さに気が付いた。

「っツ!優斗!優斗優斗!!ちょっと噓だよね!?目を覚ましてよ!!」