私がScorpioの未来を託したいと思った人物。
それは……。
「候補者Fです。彼はダンスも歌も既存メンバーに引けを取らないレベルですし、何より蓮との相性がいいなと思って」
私が迷いなく答えると、成瀬さんは少し驚いたような表情をした。
「あの……どうかしましたか? 私、何か変なこと言っちゃいました?」
不安になって尋ねると、成瀬さんは慌てて手を振った。
「いや、随分としっかり見たんだなと思って」
言われて、私はぐっと拳を握り、前のめりになって答えた。
「はい! 当然です! だって、蓮が私たちスコッコを信頼して任せてくれたことですから」
私の勢いに気圧されたのか、成瀬さんは少し身を引いた。
私は慌てて乗り出した体を元に戻す。
「あ、すみません。……でも、やっぱりグループの未来を担う人を選ぶわけですから、生半可な気持ちじゃ選べないじゃないですか。だから、私なりに彼らと真剣に向き合い、選び抜きました」
そう続けると、成瀬さんは微笑んだ。その笑みはどこか硬かった。
「そっか。新メンバーの肩に、これからのグループの命運がかかっているわけだ」
成瀬さんの言葉に、私は大きく頷いた。
「はい! メンバーでグループのカラーは大きく変わると思うんです。新生Scorpioがどうなるのか、今からとても楽しみです。でも、新メンバーが全ての重圧を背負わなくていいんですよ? それじゃあ、これまでと同じになってしまうから。誰か一人が頑張ってもダメなんです。だって四人でScorpioなんですから。四人で一つ。そうなるためには、お互いの相乗効果が必要だと思うんです。私は、その点を新メンバーに期待しているんです」
私の熱弁に、成瀬さんは柔らかな笑みを浮かべ、ゆっくりと口を開いた。
「そっか。そうだね……。俺も結果が楽しみだよ」
そう言って、成瀬さんはカップに残っていたコーヒーを飲み干した。
「そろそろ帰ろうか。あ、この後予定があった?」
「いえ。少しでも落ち着いて投票がしたくてここへ来ただけなので。帰りましょうか」
それぞれ会計を済ませる。
会計時、成瀬さんは店主であるお兄さんと、言葉少なに会話をしていた。
「結果は?」
「まだ」
「そうか。まぁ、気張らず」
「うん」
少し離れてその様子を見る。いつもは余裕たっぷりに見える成瀬さんが、お兄さんの前ではどこか幼く見えた。
それは……。
「候補者Fです。彼はダンスも歌も既存メンバーに引けを取らないレベルですし、何より蓮との相性がいいなと思って」
私が迷いなく答えると、成瀬さんは少し驚いたような表情をした。
「あの……どうかしましたか? 私、何か変なこと言っちゃいました?」
不安になって尋ねると、成瀬さんは慌てて手を振った。
「いや、随分としっかり見たんだなと思って」
言われて、私はぐっと拳を握り、前のめりになって答えた。
「はい! 当然です! だって、蓮が私たちスコッコを信頼して任せてくれたことですから」
私の勢いに気圧されたのか、成瀬さんは少し身を引いた。
私は慌てて乗り出した体を元に戻す。
「あ、すみません。……でも、やっぱりグループの未来を担う人を選ぶわけですから、生半可な気持ちじゃ選べないじゃないですか。だから、私なりに彼らと真剣に向き合い、選び抜きました」
そう続けると、成瀬さんは微笑んだ。その笑みはどこか硬かった。
「そっか。新メンバーの肩に、これからのグループの命運がかかっているわけだ」
成瀬さんの言葉に、私は大きく頷いた。
「はい! メンバーでグループのカラーは大きく変わると思うんです。新生Scorpioがどうなるのか、今からとても楽しみです。でも、新メンバーが全ての重圧を背負わなくていいんですよ? それじゃあ、これまでと同じになってしまうから。誰か一人が頑張ってもダメなんです。だって四人でScorpioなんですから。四人で一つ。そうなるためには、お互いの相乗効果が必要だと思うんです。私は、その点を新メンバーに期待しているんです」
私の熱弁に、成瀬さんは柔らかな笑みを浮かべ、ゆっくりと口を開いた。
「そっか。そうだね……。俺も結果が楽しみだよ」
そう言って、成瀬さんはカップに残っていたコーヒーを飲み干した。
「そろそろ帰ろうか。あ、この後予定があった?」
「いえ。少しでも落ち着いて投票がしたくてここへ来ただけなので。帰りましょうか」
それぞれ会計を済ませる。
会計時、成瀬さんは店主であるお兄さんと、言葉少なに会話をしていた。
「結果は?」
「まだ」
「そうか。まぁ、気張らず」
「うん」
少し離れてその様子を見る。いつもは余裕たっぷりに見える成瀬さんが、お兄さんの前ではどこか幼く見えた。

