メディアでは、候補者の立ち振る舞いからその素顔を予想する特集が組まれていた。
候補者は名前も明かされていない。配信動画では便宜上「候補者A」「候補者B」といった呼び方がされている。
それをもとにメディアでは「Aさんは常に沈着冷静だから、容姿はインテリ風だろう」とか「Bさんはメンバーともすぐに打ち解けて懐いているから、ワンコ系の年下男子だ」といった予想で盛り上がり、しっかりエンタメとして消費されていた。
アイドルという職業は男女問わず、その容姿も評価の対象となる。
歌やダンスが不得手でも、優れた容姿でファンを獲得する人たちがいるほどだ。アイドルにとって見た目は重要な要素である。
そんな評価のポイントを排除した選考など、他のオーディションではまず取り入れないだろう。
だが、Scorpioはあえてこの手法に打って出た。
それは、メンバーたちがスコッコのグループ愛を信じているから。スコッコなら今のグループに必要な人材を見極めてくれる。そう思っているからだ。
ファンと共にグループの未来を作っていくと決断したメンバーの思いを、私は無下にはしたくない。
三次選考期間は残すところあと二日。
私は真剣に動画を見直していた。
動画は十回に分けて公開されている。各回で候補者一人をピックアップする形式だ。
私はその十回分の動画を何度も再生した。
Scorpioの未来を担う人材を見つけるためにも、候補者一人ひとりを蓮を愛でるくらいの気持ちで見た。
すると、次第に候補者たちに愛着が湧いてきた。
容姿が分からなくても「この人のキャラクターは好きだな」「この人の声は耳触りがいいな」と思えるようになった。
外見が分からないからこそ、それ以外の魅力が浮き彫りになる。
ダンスのキレが抜群にいい人、歌が上手い人、自分の意見をはっきり言える人、リーダーシップがある人、いつも周囲を笑わせている人。
強みを持った候補者ばかりだ。
どの個性の持ち主に蓮たちと共に歩んでほしいか。どの個性が蓮たちに必要なのか。
そんなことを考えながら何度も動画を見返すうちに、私はある候補者がメインとなっている動画を特に気に入っていることに気づいた。
どの候補者の動画も平等に見ていたつもりだった。でも、その候補者の回だけは、肩の力が抜けてリラックスして見られるのだ。
候補者は名前も明かされていない。配信動画では便宜上「候補者A」「候補者B」といった呼び方がされている。
それをもとにメディアでは「Aさんは常に沈着冷静だから、容姿はインテリ風だろう」とか「Bさんはメンバーともすぐに打ち解けて懐いているから、ワンコ系の年下男子だ」といった予想で盛り上がり、しっかりエンタメとして消費されていた。
アイドルという職業は男女問わず、その容姿も評価の対象となる。
歌やダンスが不得手でも、優れた容姿でファンを獲得する人たちがいるほどだ。アイドルにとって見た目は重要な要素である。
そんな評価のポイントを排除した選考など、他のオーディションではまず取り入れないだろう。
だが、Scorpioはあえてこの手法に打って出た。
それは、メンバーたちがスコッコのグループ愛を信じているから。スコッコなら今のグループに必要な人材を見極めてくれる。そう思っているからだ。
ファンと共にグループの未来を作っていくと決断したメンバーの思いを、私は無下にはしたくない。
三次選考期間は残すところあと二日。
私は真剣に動画を見直していた。
動画は十回に分けて公開されている。各回で候補者一人をピックアップする形式だ。
私はその十回分の動画を何度も再生した。
Scorpioの未来を担う人材を見つけるためにも、候補者一人ひとりを蓮を愛でるくらいの気持ちで見た。
すると、次第に候補者たちに愛着が湧いてきた。
容姿が分からなくても「この人のキャラクターは好きだな」「この人の声は耳触りがいいな」と思えるようになった。
外見が分からないからこそ、それ以外の魅力が浮き彫りになる。
ダンスのキレが抜群にいい人、歌が上手い人、自分の意見をはっきり言える人、リーダーシップがある人、いつも周囲を笑わせている人。
強みを持った候補者ばかりだ。
どの個性の持ち主に蓮たちと共に歩んでほしいか。どの個性が蓮たちに必要なのか。
そんなことを考えながら何度も動画を見返すうちに、私はある候補者がメインとなっている動画を特に気に入っていることに気づいた。
どの候補者の動画も平等に見ていたつもりだった。でも、その候補者の回だけは、肩の力が抜けてリラックスして見られるのだ。

