「そうなんですか? てっきり蓮推しかと」 「え? どうして?」
思わず立ち止まり、目を見開いて成瀬さんを見る。
Scorpioのメンバーは4人もいるし、こういう時は大抵、知名度の高い藤崎樹の名前が出るはず。それなのに、なぜ蓮?
私の驚きに驚いたのか、成瀬さんも足を止め、少し困ったような顔で口を開いた。
「言いたくないことを聞いてしまったなら、すみません。……でも、蓮を熱心に見ていたようだったので」
コーヒーショップで動画を見ていたときのことだろう。私は視線を泳がせる。
「えっと……それは……その……」
「無理に答えなくて大丈夫です。興味本位で聞いただけですから」
そう言って歩き出す成瀬さんを、私は慌てて追いかけた。気まずい空気の中、私はこれまでの彼の言動を振り返る。
……やっぱり、彼はスコッコなのでは? もしそうなら、Scorpioについて語り合えるチャンス! 同じファンなら引かれる心配もない。
思い切って聞いてみる? 蓮推しだと白状してみる?
でも、もし違ったら……キモヲタだと思われたら……。
頭の中で思考がぐるぐると渦巻く。
今聞かなければ、もう二度とこんな機会はないかもしれない。
意を決して口を開く。
「……成瀬さんは……スコッコなんですか?」
成瀬さんは呆れるか? それとも、戸惑うか?
私は固唾を飲んで彼の反応を待った。
すると彼は、ふわりと優しく微笑んで一言。
「いいえ」
その答えに、強張っていた体から力が抜けていく。
「そう……ですか」
小さく呟き、視線を落とす。予想していたはずなのに、思った以上に残念な気持ちになっている自分に驚く。
……これは、何? なぜこんなにショックなの?
感情の正体は分からない。ただ、もうScorpioの話はできないのだと悟った。
黙り込む私に、成瀬さんが少し困ったように声をかけてくる。
「あの……誤解しないでくださいね?」
思わず立ち止まり、目を見開いて成瀬さんを見る。
Scorpioのメンバーは4人もいるし、こういう時は大抵、知名度の高い藤崎樹の名前が出るはず。それなのに、なぜ蓮?
私の驚きに驚いたのか、成瀬さんも足を止め、少し困ったような顔で口を開いた。
「言いたくないことを聞いてしまったなら、すみません。……でも、蓮を熱心に見ていたようだったので」
コーヒーショップで動画を見ていたときのことだろう。私は視線を泳がせる。
「えっと……それは……その……」
「無理に答えなくて大丈夫です。興味本位で聞いただけですから」
そう言って歩き出す成瀬さんを、私は慌てて追いかけた。気まずい空気の中、私はこれまでの彼の言動を振り返る。
……やっぱり、彼はスコッコなのでは? もしそうなら、Scorpioについて語り合えるチャンス! 同じファンなら引かれる心配もない。
思い切って聞いてみる? 蓮推しだと白状してみる?
でも、もし違ったら……キモヲタだと思われたら……。
頭の中で思考がぐるぐると渦巻く。
今聞かなければ、もう二度とこんな機会はないかもしれない。
意を決して口を開く。
「……成瀬さんは……スコッコなんですか?」
成瀬さんは呆れるか? それとも、戸惑うか?
私は固唾を飲んで彼の反応を待った。
すると彼は、ふわりと優しく微笑んで一言。
「いいえ」
その答えに、強張っていた体から力が抜けていく。
「そう……ですか」
小さく呟き、視線を落とす。予想していたはずなのに、思った以上に残念な気持ちになっている自分に驚く。
……これは、何? なぜこんなにショックなの?
感情の正体は分からない。ただ、もうScorpioの話はできないのだと悟った。
黙り込む私に、成瀬さんが少し困ったように声をかけてくる。
「あの……誤解しないでくださいね?」

