待ち伏せされた悪役令嬢、幼馴染み騎士団長と初恋をやり直す。

「レスター殿下がクラウディア様を大事にされていれば、俺とて何も言う必要もなかったし、貴女のことを諦められたのです。共に行きましょう。彼も婚約者以外をエスコートしているではないですか」

 熱っぽく語られて私は口に手を当てた。だって、これは、まるで私のことを……。

「オルランド? ……あの」

「どうしてですか。クラウディア様は、何故、自分だけが悪いと思っているのですか。婚約者が居たのに、別の女性を優先するなど、怒って当然です。俺ならば絶対にしません。王子と婚約したからと初恋を諦めたのに……まさか、こんな結末が待っているなんて……」

 切なそうに言い言葉をなくしてしまったオルランドを見て、私は胸が詰まる思いだった。

 オルランドが……初恋を諦めたって、私のことよね? ええ。話の流れ的にはきっとそうだわ。

 騎士団長オルランド・フィンリーの初恋は悪役令嬢クラウディア・エズモンドだったということ……? いえ。彼らが幼馴染みであったことは、乙女ゲーム内でも言及があったわ。