私はドレスの裾を持って急ぐことにした。もうすぐ国王陛下が現れて、夜会の開始を告げるだろう。いくら婚約破棄されるからと、悠々と遅刻することは躊躇われた。
たとえその後に、自分の名前が地に落ちてしまうことがあるとしても。
「……お待ちください」
オルランドは去ろうとする私の手を取り引き留めた。そこまでするなんて思って居なくて、驚いてしまった。
それに、これをする理由がまったくわからない。
だって、彼と話したのは数年振り。レスター殿下と婚約するとなって、元婚約者候補だったオルランドとは関わらないように両親から言い含められたのだ。
オルランド側もそれからよそよそしくなったから、同じようなことを親から言われたのかもしれない。
「オルランド……どうしたの?」
「俺と一緒に行ってください。せめて、傍でお守りしたいのです」
じっと見つめられて、ますます状況がわからなくなった。オルランドとの幼い頃、私たちは仲が良かったけれど、そういう関係では決してなかったもの。
「……私は婚約者が居るのよ。オルランド。貴方が何を言われてしまうか」
たとえその後に、自分の名前が地に落ちてしまうことがあるとしても。
「……お待ちください」
オルランドは去ろうとする私の手を取り引き留めた。そこまでするなんて思って居なくて、驚いてしまった。
それに、これをする理由がまったくわからない。
だって、彼と話したのは数年振り。レスター殿下と婚約するとなって、元婚約者候補だったオルランドとは関わらないように両親から言い含められたのだ。
オルランド側もそれからよそよそしくなったから、同じようなことを親から言われたのかもしれない。
「オルランド……どうしたの?」
「俺と一緒に行ってください。せめて、傍でお守りしたいのです」
じっと見つめられて、ますます状況がわからなくなった。オルランドとの幼い頃、私たちは仲が良かったけれど、そういう関係では決してなかったもの。
「……私は婚約者が居るのよ。オルランド。貴方が何を言われてしまうか」



