婚約者に愛する人が出来てしまった私の立場を知った上で、オルランドは同情してくれたのかもしれない。
「……そうであっても、誰かを傷つけたりすることは許されないわ」
悪役令嬢のつらいところだ。誰しも未来の伴侶たる婚約者へ別の異性が近付くことを嫌悪して当然だと思う。けれど、真実の愛に目覚めた二人からすると、私ことが悪役であって……。
「それはそうですね。ですが、喜ぶべきことに、すべて未遂に終わりました。クラウディア様。現に例の女性は、何事もなく、元気にしているではないですか……」
オルランドは私の言葉に食い下がるように言った。
彼は真面目で律儀な性格で、悪事を仕出かした私にも情状酌量の余地ありと言ってくれるのは素直に嬉しい。
けれど、真意がわからないのだ。私は第三王子レスター殿下……つまり、王族の婚約者で、今夜この夜会で婚約破棄を免れたところで、彼らと会うことをいつまでも逃げ続けることは許されない。
いつかはレスター殿下に婚約破棄されてしまう。もうこれは覆せない事実だった。
「何が言いたいの? オルランド。わからないわ……とにかく、私はもう行かないと……」
「……そうであっても、誰かを傷つけたりすることは許されないわ」
悪役令嬢のつらいところだ。誰しも未来の伴侶たる婚約者へ別の異性が近付くことを嫌悪して当然だと思う。けれど、真実の愛に目覚めた二人からすると、私ことが悪役であって……。
「それはそうですね。ですが、喜ぶべきことに、すべて未遂に終わりました。クラウディア様。現に例の女性は、何事もなく、元気にしているではないですか……」
オルランドは私の言葉に食い下がるように言った。
彼は真面目で律儀な性格で、悪事を仕出かした私にも情状酌量の余地ありと言ってくれるのは素直に嬉しい。
けれど、真意がわからないのだ。私は第三王子レスター殿下……つまり、王族の婚約者で、今夜この夜会で婚約破棄を免れたところで、彼らと会うことをいつまでも逃げ続けることは許されない。
いつかはレスター殿下に婚約破棄されてしまう。もうこれは覆せない事実だった。
「何が言いたいの? オルランド。わからないわ……とにかく、私はもう行かないと……」



