色褪せて、着色して。Ⅵ~黒薔薇編~

 見ているほうが疲れる…
 ふぅ…とため息が出た。
「あのさ。ハガネ。前から聴きたかったんだけど」
「なんだよ、あるじ」
 相変わらず態度悪いなあと思いながらも。
 ハガネを見る。
「なんで、ハガネとナオミってあんなにバチバチしてるの? 同期はみんなライバル視しているから、あんな仲が悪いの?」
「知らねえ! あいつが俺を嫌っているんだから」
 即答したハガネに「うーん」と声が出てしまった。
 ハガネは腕を組んだ。
「俺が天才だから嫉妬してんだろ」
 自分で天才って言い切ってしまうのか…
 15歳という若さゆえの自信なのか。
 あまりにも堂々としているので、目をぱちぱちさせる。
「天才っていうのは、武術とか剣術が凄いってこと?」
「違う。俺は専門学校に通わずにせんせーにスカウトされてここに来たんだ。それって天才だからだろ? あいつは10歳から騎士団学校に通って卒業して。国家騎士の試験に落ちて、ここにいるってわけで…」
「え。じゃあ、ハガネは学校行かずに何してたの?」
「俺は、町で喧嘩してすごしてた」
 ニカッと笑って、正直に答えたハガネにどう言えばいいのかわからなくなった。
 喧嘩して過ごすっていうのは、どういう意味なのか。

 これ以上深堀するのは、よくないのかな。
「そういや、ハガネの髪の毛って地毛?」
 急に話題を変えたにも関わらず、
 ハガネは「え、髪の毛?」と言って自身の髪の毛を触った。
「俺の髪の毛は・・・」
「ただいま、戻ったっす~」