色褪せて、着色して。~黒薔薇編~

 ローズ様の言葉が上手く飲み込めず。
 まずは、義妹に向かって「このオンナ」と言い切ったローズ様ってどうなの。
 という疑問。
 そして、後半の離れて暮らしたいというのは・・・?
「ずっとじゃなくて、良いんです。少しの間だけでいいんです」
 まったくもって、話の脈略のない。支離滅裂なカレン様の言葉に。
 ますます意味がわからない。
「ルピナスのことは、親として応援しています。だけど、私は。私はあなた・・・が」
 うえっ…と、いやあな呻き声がカレン様の口から零れた。
 カレン様は口を手でおさえ。
 立ち上がると急いで、飛び出して。
 どこかへ行ってしまった。

「…具合わるいんですかねえ?」
 扉のほうを眺めながら言うと。
 くくく…とローズ様の笑い声が聞こえる。
 何故、ローズ様は笑うのだろう。
「3人目が出来たんだってよ」
「さんにんめ・・・?」
 ローズ様は手でぽんっとお腹をたたいた。
「3人目が男だとしても、もう遅い…」
「ん? どういう意味です」
 3人目ということは、悪阻ってこと?

 てっきり、ローズ様の隣にいるから具合が悪くなったのか考えてしまった。

 一時期は、蘭様と不仲なのかなと匂わせておいて。
 夫婦仲は円満だったのか。
 それにしても、カレン様の言っている言葉。
 ひとつも理解が出来なかった。
「あの、ローズ様。前から、お聞きしたかったのですが」
「なんだ」
 ローズ様は深く座り直すと。
 堂々と足を組んだ。
「ローズ様って、カレン様のこと嫌いですよね?」