もう我慢しない①

光に、私に(なぜか)ナンパしてきた
男の子から助けてもらって、
今、一緒に教室に向かっている。

あーっ、やっぱり、光ってめっちゃ
かっこいいなぁ…(˚✧⁎尊⁺˳✧)

「お前…可愛いんだから、
ああいう奴らには気を付けろよ…」

ーかわ…い、い…?
光の言葉を理解して、顔がボボボボッと
どんどん熱くなっていく。

そんな私を見て、光はすぐに私からは
顔が見えない方向を向いた。

そんな光の耳が赤かったのは、
きっと気のせい。

まぁ、私はきっと今、ゆでだこみたいに
なっているだろうけど。

「かっわ…」

ん?今、何と…おっしゃいましたか…?

ところで、私が可愛い?
どういうこと?私、可愛いの
かけらもないのに…

そう疑問が膨らんでいくうちに、
もう教室に着いた。はやっ…!
教室に着くのがじゃなくて、

「おはよーっ‼︎紗歩‼︎今日もすっごい
可愛い〜っ‼︎世界一‼︎もう恋してる‼︎」

望遥が。(教室の左後ろ端から
右前端まで血眼で走って2秒弱。)

「み、望遥、陸上部入りなよ…」
絶対エースになれるから…(笑)

「え〜やだ〜!運動嫌いっ…!
ていうか、私がこう爆走する理由は、
あちら側に紗歩がいるからであり、
走るのが得意だからじゃないから!」
あはは…お変わりないようで何より…

「お前らうるっさい…」

あっ…ひ、光…
妙に、"ら"という文字が、私の心を
グジュグジュえぐる。

「ごめ…「うるさいのは私だけでしょ!」

望遥…!望遥は、私の方を向いて、
こっそり、グッ!と親指を突き立てた。

やっぱり、親友は大事だな…

「確かに…。悪い。優定。」
「あっ、謝らなくていいっ!」

ぴゃーーーーーーーーーーーーー
勝手に1人で白目を剥く私。

何してくれてんだ私の口‼︎

リレーの全国大会でこけたメンバーに
喝を入れる勢いで口を叱る。

少し、光が目を見開いて、でも
笑いをこらえているような顔をして、
「何で…?」と聞いてきた。

だって…「光は、悪くないから…」

ぎゃーーーーーーーーーーーーー
また私は口を猛烈に叱る。

ごめんなさい光さん…
こんなちんちくりんが、
こんなことを言ってしまって…

「あ〜。青春ってこういうことか〜
尊〜(本気)」

望遥…私の気持ち考え…て…?

光さんの顔が…ゆでだこのように…

真っ赤…

こ、こんな顔、初めて見た…

ごめんなさい。光のお父さん、お母さん…