ダイヤの首輪─先生の歪んだ愛に囚われて─

 ──まるで首輪をつけられて、鎖で繋がれたような気分だった。

 まさか、すべて知られていたとは……。

 完全に、油断していた。
 甘く見ていた。
 世の中も、自分自身も。

 もっと慎重に行動すべきだった。
 水島は、まだ卒業して数ヶ月しか経っていない。
 そんな子に、俺は手を出した。
 しかも、証拠まである。

 俺はこの“切り札”のせいで、一生飼われ続けるのか?
 水島を追い詰めていたつもりだったのに、今度は志穂さんに追い詰められている。

 ……自業自得だな。

 スマホには、志穂さんから送られてきたウェディングドレスの試着写真が何枚も並んでいた。

『まだ決められないんです。どれがいいと思います?』

 ……スマホを叩きつけた。
 心底どうでもいい。
 こんな結婚に、何の意味がある?
 なんで、好きでもない女と結婚しようとしてるんだ?

 今まで、そんなこと考えもしなかった。
 感情なんて、いらないと思ってた。

 ——けれど今。

 何のしがらみも捨て去ることができるなら、俺は水島に会いたい。
 でも、それを口にする資格なんて、俺にはない。
 ただ今は、やるべきことをやるだけだ。

 これが──自分勝手に水島を振り回し、婚約者を欺いた罰だ。