ダイヤの首輪─先生の歪んだ愛に囚われて─

 先生との関係は——

 これで、完全に終わった。

 先生は、結婚する。
 しかも、婚約者にすべて知られてしまった。

 あの日、私は先生との関係に終止符を打ったはずだった。
 なのに、その話をまた他人から蒸し返された。

 あの時間は、私と先生だけの“秘密”だった。
 それが、いろんな人にばら撒かれたらどうしよう……。
 学校とか。

 もしそうなったら、先生——

 先生でいられるの?

 私は去年まで先生の教え子だった。
 卒業して、たった数ヶ月。
 その間に、先生とそういう関係になってしまった。

 それは——先生の“教師”としての信頼をなくしてしまうことにもなる。

 もう、何があっても関わっちゃいけない。
 そう決めた。

 講義中、私はただぼんやりと窓の外を見ていた。

 ──なんで、こんなことになってしまったんだろう。

 でも、後悔はしていない。
 先生を好きになったことを。

 ただ、こんな形で終わってしまうのが、悲しかった。