それから何日か経ったある日——
私は駅前をウロウロしていた。
また、無くしものをした。
財布に続いて今度はスマホ。
なんで私はこんなにドジなんだ……。
途方に暮れて交番に行こうとした。
その時——
スッと目の前に私のスマホが差し出された。
見上げると、すごい美人の女の人が立っていた。
上品で、洗練されていて、まるで雑誌から出てきたような人。
年齢は20代後半くらいだろうか。
化粧も服装も完璧で、私とは全然違う世界の人みたい。
「これ、お探しのものですか?」
その声も、とても上品だった。
お嬢様みたいな、丁寧な話し方。
「そ、そうです! ありがとうございます!」
思わず深く頭を下げた。
その人は、穏やかに微笑んでいた。
「あなた、可愛らしい子ね」
「え、いや、ドジなんです、はい……」
その時、その人の表情が一瞬曇ったような気がした。
よくわからなくて、会釈を返して、そのまま去った。
* * *
明日は愛美に誘われて、テーマパークに行く約束をしていた。
夏雄先生に失恋した悲しみを発散させる為に。
愛美には本当の事をちゃんと話してないけど、似た者同士だからこれでよし!
ジェットコースターで全部叫び飛ばそう!
今日はとにかく、全力で楽しもう!
今だけは何もかも忘れよう……!
——そして当日。
絶好のテーマパーク日和。
帽子をかぶって、動きやすい服装。
愛美と駅で待ち合わせて、くだらない話でゲラゲラ笑った。
「昨日、バイトで変なお客さんが来てさー」
「えー、どんな人?」
そんな、他愛もない話。
到着してすぐにキャラクターのヘアバンドとサングラスを買って、写真を撮りまくる。
ジェットコースターでも大騒ぎして、大笑いして最高の気分だった。
久しぶりに、心から笑えた。
でもはしゃぎすぎて疲れてしまって、二人で日陰に座って涼んでいた。
「あー、楽しかった!」
「でもちょっと疲れたね」
愛美も満足そうな顔をしている。
「白乃もなんかあったの?」
「別にー」
もう考えたくない。
私はちゃんと先生に気持ちを伝えられた。
それで十分。
「なんか喉乾いたー!腹減ったー!」
愛美が立ち上がった。
「ポップコーン食べたい!」
私も続いて立ち上がり、二人でぶらぶら歩き出す。
園内は賑やかで、家族連れやカップルがたくさんいる。
みんな、楽しそう。
一瞬、心がズキっと痛くなった気がした。
これはきっと後遺症。
——その時。
目の前に、夏雄先生がいた。
え……。
なんでここに?
私は駅前をウロウロしていた。
また、無くしものをした。
財布に続いて今度はスマホ。
なんで私はこんなにドジなんだ……。
途方に暮れて交番に行こうとした。
その時——
スッと目の前に私のスマホが差し出された。
見上げると、すごい美人の女の人が立っていた。
上品で、洗練されていて、まるで雑誌から出てきたような人。
年齢は20代後半くらいだろうか。
化粧も服装も完璧で、私とは全然違う世界の人みたい。
「これ、お探しのものですか?」
その声も、とても上品だった。
お嬢様みたいな、丁寧な話し方。
「そ、そうです! ありがとうございます!」
思わず深く頭を下げた。
その人は、穏やかに微笑んでいた。
「あなた、可愛らしい子ね」
「え、いや、ドジなんです、はい……」
その時、その人の表情が一瞬曇ったような気がした。
よくわからなくて、会釈を返して、そのまま去った。
* * *
明日は愛美に誘われて、テーマパークに行く約束をしていた。
夏雄先生に失恋した悲しみを発散させる為に。
愛美には本当の事をちゃんと話してないけど、似た者同士だからこれでよし!
ジェットコースターで全部叫び飛ばそう!
今日はとにかく、全力で楽しもう!
今だけは何もかも忘れよう……!
——そして当日。
絶好のテーマパーク日和。
帽子をかぶって、動きやすい服装。
愛美と駅で待ち合わせて、くだらない話でゲラゲラ笑った。
「昨日、バイトで変なお客さんが来てさー」
「えー、どんな人?」
そんな、他愛もない話。
到着してすぐにキャラクターのヘアバンドとサングラスを買って、写真を撮りまくる。
ジェットコースターでも大騒ぎして、大笑いして最高の気分だった。
久しぶりに、心から笑えた。
でもはしゃぎすぎて疲れてしまって、二人で日陰に座って涼んでいた。
「あー、楽しかった!」
「でもちょっと疲れたね」
愛美も満足そうな顔をしている。
「白乃もなんかあったの?」
「別にー」
もう考えたくない。
私はちゃんと先生に気持ちを伝えられた。
それで十分。
「なんか喉乾いたー!腹減ったー!」
愛美が立ち上がった。
「ポップコーン食べたい!」
私も続いて立ち上がり、二人でぶらぶら歩き出す。
園内は賑やかで、家族連れやカップルがたくさんいる。
みんな、楽しそう。
一瞬、心がズキっと痛くなった気がした。
これはきっと後遺症。
——その時。
目の前に、夏雄先生がいた。
え……。
なんでここに?



