次の日も、屋上には彼女がいた
偶然だと思った
そういうことにしておく方が楽だった
「こんにちは」
短い挨拶
昨日より、ほんの少し距離が近い
「……どうも」
それだけで会話は終わる
終わるはずだった
彼女は柵にもたれたまま、空を見て言った
「風、強いね」
「そうだな」
また、答えている
自分でも理由は分からない
沈黙
でも、気まずさはない
「ここに来るとさ、音が減る気がする」
「……人の声が届きにくい」
「そう、それ」
彼女は頷いて、満足そうに息を吐いた
俺はその横顔を、無意識に目で追っていた
「黒瀬くんだよね」
名前を呼ばれて、少しだけ眉が動く
訂正するほどでもない
「……覚えてたのか」
「うん。静かだから、逆に印象に残る」
褒め言葉なのかは分からない
でも、不快ではなかった
それから数日、屋上で会うのが当たり前になった
会話は、相変わらず短い
偶然だと思った
そういうことにしておく方が楽だった
「こんにちは」
短い挨拶
昨日より、ほんの少し距離が近い
「……どうも」
それだけで会話は終わる
終わるはずだった
彼女は柵にもたれたまま、空を見て言った
「風、強いね」
「そうだな」
また、答えている
自分でも理由は分からない
沈黙
でも、気まずさはない
「ここに来るとさ、音が減る気がする」
「……人の声が届きにくい」
「そう、それ」
彼女は頷いて、満足そうに息を吐いた
俺はその横顔を、無意識に目で追っていた
「黒瀬くんだよね」
名前を呼ばれて、少しだけ眉が動く
訂正するほどでもない
「……覚えてたのか」
「うん。静かだから、逆に印象に残る」
褒め言葉なのかは分からない
でも、不快ではなかった
それから数日、屋上で会うのが当たり前になった
会話は、相変わらず短い



