この星空の下で、君に恋をした

 さっき出てきたばかりの、
 あの病室の方向だった。

「……え?」

 声にならない声が、喉で止まる。

 私は、立ち尽くしたまま動けなかった。
 行っていいのか、行ってはいけないのか、分からない。

 数分前まで、
 確かに話していた。
 ちゃんと返事もしてくれていた。

 ——無理、してた?

 そう思った瞬間、
 胸がひゅっと縮む。

 ほどなくして、
 医師らしき人が病室に入っていくのが見えた。

 扉は、閉められた。

 それだけで、
 中の様子が見えなくなることが、
 こんなに怖いなんて知らなかった。