この星空の下で、君に恋をした

 放課後、駅へ向かう道で、
 病院へ行こうとしている自分に気づいて、
 何度も足を止めた。

 会いに行っていい理由は、もうない。

 それでも、行ってしまいそうになる自分がいた。


 スマホを取り出して、
 連絡先を開いて、
 結局、何も送らずに画面を閉じる。

「……迷惑だよね」

 誰に言うでもなく、そう呟いた。

 夜の風が、少しずつ冷たくなっていく。
 蝉の声は減って、代わりに、
 静けさが長く続くようになった。

 星の位置が少しずつ変わっていることに気づいたのは、
 それからしばらく経ってからだった。

 ——時間、進んでるんだ。