この星空の下で、君に恋をした

 時計を見る。
 いつもより、少し遅い時間。

 私は欄干にもたれて、空を見上げた。
 
 星は、ちゃんと見えている。

 いつもなら、
 星の話をする前に、
 短い挨拶があった。

「……こんばんは」

 小さく呟いてみる。
 もちろん、返事はない。

 風の音だけが、屋上を通り抜ける。

 ——たまたま、遅いだけ。

 そう思おうとした。

 でも、胸の奥が、妙に静かすぎた。