この星空の下で、君に恋をした

 ——声、かけてもいいのかな。

 そんなことを考えている時点で、もう答えは出ている。
 私は、声をかけなかった。

 相沢くんは、私に気づかないまま通り過ぎていく。
 
 それだけのことなのに、胸の奥が少しだけ冷えた。

「澪、どうしたの?」

 前の席の友達が振り返る。

「え? あ、ううん、なんでもない」

 笑ってごまかす。
 
 昼の私は、ちゃんと笑える。

 ——夜の私は、あんなに静かなのに。