この星空の下で、君に恋をした

 でも、不思議と後悔はない。

 今はただ、同じ空を見ていることが大切な気がした。

「星野」

 名前を呼ばれる。

「はい」

「……今日は、雲が少ない」

 話題を変える、その不器用さが、少し愛おしい。

「本当ですね」

 私は笑う。

 星の名前より先に覚えたもの。
 それは、私自身も気づいていなかった、私の一部。

 この人は、
 夜の静けさの中で、
 私を、ちゃんと見ていた。

 その事実が、
 胸の奥で、静かに、でも確かに、光っていた。