この星空の下で、君に恋をした

「い、いえ……」

 私は慌てて首を振った。
 相手は一瞬だけ迷うように視線を泳がせ、それから屋上を出ていこうとする。

 その背中が、なぜか遠く感じて。

「あの……!」

 気づいたら、声を出していた。
 自分でも驚くくらい、必死な声だったと思う。

 無口そうなその人は足を止め、ゆっくり振り返る。
 街灯に照らされた横顔は、感情があまり表に出ていなかった。

「星、好きなんですか」

 言ってから、恥ずかしくなる。
 いきなり何を聞いてるんだろう、私。