この星空の下で、君に恋をした

「先、戻りますね」

 私がそう言うと、相沢くんは小さくうなずいた。

「気をつけろ」

 その一言が、胸に残る。

 屋上の扉へ向かいながら、私は一度だけ振り返った。
 相沢くんは、さっきと同じ場所で、さっきと同じように星を見ている。

 でも——
 昨日とは、何かが違う。

 偶然だったはずの出会いは、
 もう、偶然じゃなくなり始めていた。

 また、同じ夜に。
 また、同じ屋上で。

 それが当たり前になる予感を、
 私は少しだけ嬉しいと思っていた。