この星空の下で、君に恋をした

 屋上の扉に向かう途中、
 風が一段、冷たくなる。

 扉を開ける前に、私は振り返った。

 相沢くんも、
 同じように空を見ている。

「……きれいだったな」

 ぽつりと、
 それだけ言う。

「うん」

 扉を開けると、屋上の冷たい空気が一気に遮断される。

 重たい音を立てて、扉が閉まる。

 それで、星空は見えなくなった。

 階段を下りる足音が、やけに響く。