この星空の下で、君に恋をした

 夜風が少し強くなって、フェンスが低く鳴った。

 私は無意識に肩をすくめる。

 それに気づいたのか、相沢くんは何も言わずに、自分の上着の袖を少し引き下げた。
 貸してくれるわけじゃない。
 ただ、そういう動きをしただけ。

 なのに、胸の奥がじんわり温かくなる。

「寒いなら、無理しなくていい」

 そう言った相沢くんの声は、相変わらず低くて静かだった。
 でも、私をちゃんと見て言っているのが分かる。

「大丈夫です。……このくらい、平気です」

 本当は、少し寒い。
 
 でも、この時間を終わらせたくなかった。