この星空の下で、君に恋をした

 放課後の屋上は、私だけの場所だった。

 昼間は騒がしいこの学校も、夕方を過ぎると別の顔を見せる。
 
 フェンス越しに吹く風は冷たくて、校舎の影が長く伸びる。その先に、少しずつ夜が降りてくる。

 私は欄干にもたれて、空を見上げた。

 星を見るのが好きだ。理由を聞かれると困るけど、強いて言うなら——何も考えなくていいから。

「今日も、見えるかな」

 独り言は風に消える。

 まだ一番星しか見えない。それでも、この時間が好きだった。