ながされて、絆されて、ふりむいて




二人の間で名波さん、ときどき凪の会話が進んでいった。推し語りに熱が入りすぎて手が止まった涼名ちゃんの代わりに、わたしがお肉に火を通す役割を引き受ける。



「三戸さんはともかく、涼名ちゃん、まだ一年目だよね?どこからそんな情報を……」


「噂話やイケメンの話は同期内でばっちり共有してます〜!私のお仕事は社内チャットなんでね〜!」


「こら涼名、仕事しろ」


「冗談ですよ三戸さん!それよりお嬢先輩、名波さんに落ちたら戻ってこれなくなるらしいんで、気をつけてくださいね??」


「大丈夫だよ、わたし全然名波さんに興味ない」


「っていう人こそハマったら危ないです!それに、だって……」



こそっと、わたしに耳打ちして、色めいた声色で告げられた。



「…………死ぬほど上手いらしいですよ?」