「…………私の推しの、名波さんでしょう!」
「……えっ」
あまりにも自信がありそうだったから、凪の名前を出されても動じずにいようと身構えていれば、全く別の人の名前が飛び出してきて拍子抜け。
えぇっと、なんで名波さん……?
「え、名波?」
「そう、名波さんです〜ふふ〜」
三戸さんも予想外だったようで納得した表情は浮かべていなかった。
視線を上向きにして考えているようだけど、三戸さんの中でわたしの参謀イコール名波さん、とは結び付かなかったようだ。
「涼名ちゃん、そもそもわたしはひとりだったし、名波さんとは全く関わりないよ?」
「違うんですぅ、聞いてください!今日ここ来る前に一瞬お嬢先輩、席外してたタイミングあったじゃないですか。ちょうどそのとき名波さんがお嬢先輩を訪ねてきたんですよ!私はもう心臓バクバクで死ぬかと思いましたけど相変わらずかっこよかった!あの涙ぼくろずるすぎません?茅野さんと同じくらい最推し!……って、そうじゃなくて、とにかく、今日も名波さんが訪ねてくるくらいなんです!関わり、ありますよね!?」
「えぇ、名波さん、なんの用だったんだろう……?」
「お嬢先輩だいじなのそこですかー!?」



