……振り向けば。 すぐ近く、立っていたのはわたしが早く会いたくてたまらないそのひとだった。爽やかな甘さが鼻腔をくすぐる。 「そういう可愛いポーズ、俺の前でもやってよ」 「な、なぎ……!?」 思いもよらぬ9階への来訪に、わかりやすく声がワントーン高くなる。穏やかな声にちょっぴり拗ねた色を乗せて、わたしに届けられた。