ながされて、絆されて、ふりむいて



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急遽フレックスを利用して早帰りにした。今日の分の1時間は明日多く働くとして、はやく帰って唐揚げの準備をしたかったから。


打合せ中、昨日に続いて今日もおうち行くとは言わなかった。二日連続ってあまりないから、驚くかなあ、なんて考えて。驚きにうれしさをプラスしてくれたら、わたしとしては大満足なんだけどどうだろうか。



玄関からドアが開く音がして、スリッパを鳴らしてぱたぱたと向かう。わたしの桃色ふわふわスリッパが凪のおうちの住人であり続ける限り、凪に恋人はできない。


だいすきなひとを迎えるのは毎回どきどきで、こころのなかは表面張力ぎりぎり。



「あ、来てたんだ。会社でも会ったのに」


「……今日は凪にしたの。なんとなく」