ながされて、絆されて、ふりむいて



「はぁぁあ……!やっぱり茅野さん、超やさしいしスマートだしかっこいい……!最推し……!」



良かった、近くで会話を見ていた涼名ちゃんにわたしたちの関係はバレていないっぽい。さっきわたしがとどめた目のハートはたぶん涼名ちゃんに移って、きらっきらのハートと化していた。



「でもやっぱり、あれってお嬢先輩限定なんですかね……?お嬢先輩がかわいいから……てゆか、すき…………?」



ん?あれれ? 雲行きあやしめ?


まつげパーマが綺麗に施されたきゅるきゅるな目元が楽しそうにゆるんだ。



「(……え、でもそう見えてる? わたしだけが特別……? いやいや、そんなわけない!)」



ありえない、ありえない。凪くらい完璧なひとがわかりやすい態度を示すはずがない。お花畑思考をビルの外へぶん投げた(つもり)。