「どうゆうこと」 「癌腫瘍があったらしい。見つけた時にはもう遅くて…それで…」 父から受けた説明が頭に入ってこないほど混乱した。 葬式で見た母さんの顔は、あの日、玄関で俺に別れを告げた時に見た虚しい表情では無く、安らかな顔だった。 母さんが出て行った後も、指で数えられる程度食事に行ったりした。 「学校はどう?」とか、「今度は珀斗の顔も見たいなあ」なんて言いながら、微笑む母さんの笑顔は、俺を安心させた。 「今度珀斗も連れてくるね」 母さんの笑顔が、大好きだった。